映画 ヒキタサン!ご懐妊ですよ

映画 『ヒキタさん!ご懐妊ですよ』

 

久しぶりにじっくりと家で映画見ました。

映画の題材は『不妊治療』。

デリケートな題材にも拘らず、重すぎず、軽すぎず、俳優さんの演技も自然で、心地よく見入ってしまいました。

 

【内容】

主人公のヒキタさん夫婦が、子供を作ろうと思い立ち、不妊治療に挑んだ3年間を描いたもの。不妊の原因が旦那さんにあるということで、高齢の主人公は精子の運動率を改善すべく、四苦八苦、試行錯誤、悪戦苦闘の日々をコミカルに描いています。

一方で妻の方は、夫と同様子供が欲しいという強い信念を持ちつつも、手術の負担に弱みを見せずに粛々と淡々と治療に専念する。妻の気持ちが強く描かれるのが、流産の場面と、体内の子供に病気があるかもしれないと分かった時の2回もみ。作中、凛とした動じない妻がそのたった2回感情の揺らぎで作品に大きなコントラスが生まれます。

 

【感想】

よかった点

俳優が好きな人ばかりだった。松重さん。北川景子山中崇濱田岳。皆川さん。主役陣と脇役の方々と超豪華な顔ぶれでした。安心感と好感しかありませんでした。

男性不妊に焦点を当てて、主人公がまっすぐ目標に立ち向かう姿が、女性の心を癒すと思います。また世の男性の背中をポンッと押してくれるものになると思いました。

不妊治療は簡単にはいかないんだよ現実を教えてくれる。妊娠したとしても、流産になることはあるし、胎児に何か異常など見つかるかもしれない。作品が丁寧に作られているので主人公と一緒に一喜一憂できます。

 

ウ〜ンだった点

主人公の年齢と、治療のスピードが合っていないのではないかと思いました。

映画作品として、尺や盛り上がりを考慮しての台本なのでしょうがないと思います。

現実では、スピードが全てです。不妊治療に挑む人全てがタイミング法からしていたのでは国の補助で賄いきれなくなりますね。

 

【総括】

自然でも、人工でも、妊娠というのは奇跡で、まさに『授かりもの』。

夫は妻に、妻は夫に、相手にどれだけ気を使ってあげられるかが本当に大事なんだと改めて気づかされる作品でした。

素敵な夫婦像が描かれた作品です。