読書感想 『採用基準 伊賀泰代』
読書感想。
『 採用基準 伊賀泰代 』
著者はマッキンゼーの元採用マネージャー。
人を採用する側から見た、会社が望む人材と、志望者の勘違い。
本当の意味でのグローバル人材とはなんなのか。
そして、
全ての人に、『リーダーシップが必要だ』と強く述べらていました。
私が特に感銘を受けたのは、リーダーシップを持つことで人生が変わる、ということでした。
日本のほとんどの人が、リーダーって特殊な人がやる、群れの中で一人いれば十分。カリスマ指導者が必要。自分には無理。自分は補佐が向いている。大変そう。やりたい人がやるべき。
そんなイメージがほとんどだと思います。
日本の縦割り社会の中で、上司に目をつけられずやり過ごす。時期がきたら昇進する。
出世してから、グループ(課など)をまとめ始める。大企業のみならず中小企業でも一般的にそれが普通。出過ぎる杭は打たれる。
しかし、著者そしてマッキンゼーでは全くそういった組織作りになっていないそうです。
入社1年目からリーダーとして仕事に向かう仕組みを作っているそうです。上司はあくまでも自分のプロジェクトを進める上で必要な場面で使っていく同僚に過ぎない。周りを使って自分の仕事の成果を最大限に引き出す。
たとえ上司と仕事を進めて行く中でも、自分がこう思った。こう改善したらどうか。自分だったらこうする、と上司に同じ目線で伝えるのである。自分ごとにするのである。今、そこに居る自分の価値、喋って伝えて自分の今ここにいる付加価値を常に意識するのです。
リーダーに求められるもの
1目標を掲げる
2先頭を走る
3決める
4伝える
こんなの、一般社員にとっては必要ないよ。と思うかもしれません。
アメリカなどでは自分が今まで過ごしてきた環境でリーダーシップをとった経験を事細かに聞かれます。
それは物事をコントロールすることができるか、問題解決能力があるか、成長ベクトルが上向きか、を図る指針でもあるからです。
個人単位にこの『リーダーシップを持とうとする』考えは、きっと人生が楽しくなること間違いなしなんです。確かに責任は重くなるし、考えることも増えます。
でも目の前に起きたことを、問題解決できたり、問題提起ができたり、目の前の世界が自分の世界観で彩ることができるのはリーダーだけです。
みんながみんな、リーダーシップを目指すような職場プラス思考で満ち溢れていること間違いないと思います。
この『採用基準』という本、最初は転職の人事部側がどういう基準の人材を欲しがっているのか興味本位で読んでみたのですが思いがけず人生の指針ともなるものに出会えました。
これから働く人、働いている人、会社を変えるより自分を変えることが必要だと改めて感じました。