読書感想 ルポ技能実習生 澤田晃宏

最近、国内で外国人が犯罪を犯し捕まるというニュースを目にする機会が増えたような気がします。

 

犯罪はいけない事です。しかし受け入れる日本人側はどのような心構えで外国人を受け入れているのか興味が湧きました。

 

『ルポ 技能実習生』ちくま新書 

 

これを読んで、

外国人を日本に入れなけば犯罪は起きない。

日本人は日本人だけでうまくやっていけばいい。

という短絡思考は消え去りました。

 

また、日本はもう優位ではない

日本人は先に進んでいるのではない。

海外の人がもう一度日本に行きたい!!と思ってもらえる努力が今後益々必要になってくる現実を知ることができました。

面白い本でした。

 

この本は主にベトナム技能実習生をルポした本でした。

なるほどと思った箇所を書き出したいと思います。

 

現在、日本の少子高齢化は深刻で、労働力不足が先鋭化しているため働き手を欲している。

 

そこにベトナムである。ベトナムは世界1.2を競う親日国であり、大半は仏教徒でコメ食で箸を使う。勤勉で従順なところもあり日本人は一緒に働きやすい。

 

日本に滞在するベトナム人の数は年々増え続ける。一方で日本に滞在するベトナム人の犯罪や失踪も増えている。

 

ベトナム人は日本に対する強い憧れを持っていて、初めから犯罪しようと日本を目指す訳ではない。送り出し機関やブローカーが若者に多額の借金を負わせて若者の人生をめちゃめちゃにしていく事例がある。また日本側の理由も。

 

ベトナム自体はGDP成長率6%以上を続け、国内で雇用などが広がりすでに人手不足の兆しが出始めている。家族愛が強いベトナム人が今後も海外に出て行くか疑問が出始めている。

日本が魅力的であり、選ばれる国であり続けられるか。

このまま実習生が逃げ出すような環境を放置してはならない。

 

本の内容は記者の方が実習生に実際にインタビューしたものが濃く描かれてありました。

 

近い将来、きっと自分の働く職場にも必ず1人2人は外国人がいる時代も来るだろうな。。。

お互いを理解して、雇用のミスマッチングの無いように、お互いが成長できると信じての歩み寄りが必要なんだと。そしてそれはとても難しいけれど一歩一歩進めていくしかなんだと感じました。